[LIVE THE GOAL] ダンサーKANEの話

[LIVE THE GOAL] ダンサーKANEの話

GOALSTUDIO 2019F/Wのブランド映像撮影当日、私たちはKaneに初めて会った。素敵なロンドンのスカイラインを映像に収められるように晴れた空を期待したが、さすがロンドンの天気はロンドンらしかった。雨風が吹き荒れたが、逆に秋/冬コレクションには完璧にハマっていて私たちの失望をきれいになくしてくれた。滑稽な表情で撮影現場に到着したKaneは最初の撮影の準備をしていた。LIVE THE GOALという今シーズンのテーマに合わせて私たちは情熱的なサッカー選手だけではなく、サッカーが全部ではない、自分だけの目標を持って生きる人たちにも焦点を当てたかった。今回の映像に出てくるダンサーたちも例外ではなかった。Kaneは私たちの映像に真心を存分に込められる全ての条件を満たしたダンサーだった。

GOAL ダンサー KANE SWEATSHIRT
着用アイテム:RESPECT SWEATSHIRT - BLACK

ベッドフォード(Bedford)という小さい村で育ったKaneはイギリスの子供たちと同様、サッカーを愛した。週末になるとお父さんが運営する床屋でお父さんと一緒にアーセナルの試合を観て、日曜には友達と一緒に週末リーグに参加し、遠い未来のいつかはプロサッカー選手になると心に決めていた。彼が一番好きで、今でも憧れる選手はティエリ・アンリ選手だそうだ。

彼のサッカーが好きだった一番の理由は「自由」だった。ボールさえば誰でも楽しめる親しみのあるスポーツだったからだ。「小さい頃、私たちはアウターを脱いでゴールポストを作ってサッカーをしました。」と彼が回想しながら言った。「その時がサッカーをしてて一番幸せでした。ボール一つとポケットに2ポンドだけ持って友達と公園でサッカーをした時が一番幸せでした。」

KaneはBedford Unitedというチームで初めてサッカー選手生活を始めた。その後、下位リーグであるNorthamptonに移って右ウィングとウィングバックになったが、かなり大変だったそうだ。攻撃していてボールを奪われたら逆襲を防ぐためにすぐに全速力で戻らなければいけないからだ。彼は15歳の時に正式チームでのサッカー選手を辞めた。数人の友達はもう少し長くその道を歩んだが、Kaneはサッカー選手になる道がどれだけ険しいのか知っていた。二十歳の誕生日に彼の夢が別の道に気持ちが傾き始めた。その時にその隙間からダンスが垣間見えた。

GOAL ダンサー Kane BIG GOAL WIND JACKET
着用アイテム:BIG GOAL WIND JACKET

彼がダンスを始めてダンサーが彼のキャリアになったのに童話のようなストーリーはない。彼は一度もフルタイムダンサーになろうとしたことがないそうだ。Kaneはただ常に新しいことをチャレンジするのに興味があり、ダンスは数多くの関心事のうちの一つだった。サッカーを辞める前も彼は週に1~2回はダンスを学びに行っていた。歳を重ねるにつれて自然とダンスについて真摯に考えるようになり、サッカーを辞めた時に全てが相まってダンサーという職業について考えるようになった。

ダンスを職業として考えるようになり、しばらくの間、これ以上サッカーができないという事実を受け入れるのが辛かった。週に一度友達と会って軽くサッカーをすることが彼にとっての活力源だったからだ。しかし、イギリス全域を回ってダンサーとしてパフォーマンスをするようになってサッカーに対する欲は捨てないといけないという現実からそれ以上逃れなくなった。そしてその時からKaneは自分の新しい道に専念するようになった。

ダンスが彼にとってどういう意味なのかを3つの単語で表現して欲しいと話すと、彼の口から出た最初の単語は驚くことに彼のサッカーが好きな理由と同じだった。

GOAL ダンサー KANE

「私が選ぶ1つ目の単語はまた自由になりますね。ダンスは私の精神を現実から自由にしてくれます。ダンスをしている間は仕事や請求書等を忘れることができます。次に選ぶ2つ目の単語は表現です。ダンスは私の感情を100%表現できるようにしてくれます。怒りが噴出でき、緊張もほぐすことができて、瞑想の道具にもなるので健康にすごく良いです。そして、最後の単語は目的です。ダンスは私が毎朝目を覚ましてから何かに向かって走れる目的を与えてくれました。今でも私は仕事がない日に2時間くらいダンスの練習をします。それを通じて私が一生懸命生きていると感じます。ダンスは私がこれから成し遂げたい数多くの目標のうちの一つです。しかし、私の人生でどんなことが起きようと私は常に踊ると思います。まだ若いですが、今までの人生はうまくいったと思います。残念ながら私は当然サッカー選手にはなれなったと思います。でも、それは他の友達も同じです。全然後悔していません。小さい時にサッカーが好きだったのと同様、今もサッカーへの私の愛情は変わっていません。」





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